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NEWS 2021.02.08

Zeppワンマンオフィシャルライブレポート!

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全国ツアーの2公演が終了した直後、残りの全公演の延期が決定――という事態に直面した昨年のオメでたい頭でなにより。

その後も有観客ライブがなかなかできない状況が続いていたが、彼らは我々の前に帰ってきた!

Zeppワンマン~笑うしかできない全席デリケートゾーンライブ』というタイトルを掲げて、123日・Zepp Osaka Bayside130日・Zepp Tokyoで行われたワンマンライブ。最終日の東京公演の模様をレポートする。


オメでたのライブは、ゆっくりと楽しみたい人のためのスペース「デリケートゾーン」を常に用意している。

フロアに椅子を整然と並べてソーシャルディスタンスを保つように配慮されていた今回の公演は、まさしく「全席デリケートゾーン」。

観客同士の間隔をしっかり空けるための椅子もたくさん置かれていたが、「こちらは『金太御一行』様の座席になっております。ご使用はお控えください。」「こちらは『運神』様の座席になっております。ご使用はお控えください。」というカラフルなイラスト入りの紙が2種類貼られていた。大声を発することができない状況に対抗した笑い声発生装置「爆笑ボタン」を全観客に配布していたのも、彼ららしいウィットに富んだおもてなしだったと言えよう。

そして、限定Tシャツとリハーサル招待がセットになった「オメコンボチケット」が販売されていたことにも、ぜひ触れておきたい。

開演前に行われたこの公開リハは予想の遥か上を行くものとなっていた。ライブ本編について綴る前に、その様子についても少しレポートする。


「オメコンボチケット」を購入して待ち構えていたオメっ子たちの前に私服で登場した赤飯(Vo)、ぽにきんぐだむ(GVo)、324G)、maoB)、ミト充(Dr)。

「しっかり音作りをやらんといけないですからね。リハーサルを見てもらって、“こうやってライブは作られていくんだなあ”という学びの時間にしていただければと思います」という赤飯の真面目な挨拶の後、何故か一瞬で終わってしまったサウンドチェック。

そして、

「あと2日しかできない曲やります?」(ぽにきんぐだむ)

「ああ、なるほどね。季節もの?「あられ雛DANCE!!」を聴いてください」(赤飯)

「それ3月!」(ぽにきんぐだむ)

「ええと、正月の曲を」(赤飯)

――息の合ったやり取りの後にスタートしたのは「SHOW-GUTS」だった。

1月ならではのレアなナンバーが始まったのでオメっ子たちは大喜び。爆音に合わせてまるでヘッドバンギングのように皆が一斉に二礼二拍手一礼する様は、ラウドロック版初詣とも言うべき清らかで熱い一体感を生み出していた。

そして……。

 

昭和50年代辺りのツッパリ男子学生のようなリーゼント姿でステージに現れた324mao

身体に悪い快楽に溺れている彼らを救うために、ザ・そふとたっち(赤飯、ぽにきんぐだむ)&DJデンジャーティガー (中の人はミト充)も現れて繰り広げられた寸劇はシュール極まりない場面の連続だった。

「デンジャーティガーは何のヒーロー?」「デンジャーティガーが楽屋で大激怒。その理由は?」「デンジャーティガーの写真集のタイトルは?」というお題に大喜利形式でメンバーたちが答えたり、足つぼマットの上で縄跳びダンスをさせられたデンジャーティガーが痛みに耐えかねて悶絶したり……

という超展開が怒涛の勢いで繰り広げられてオメっ子は大喜び。そして、メンバー全員が黒いタンクトップ姿で踊った「SIX ON THE PACK」を経て、「本編でやらない曲をもう1曲やっていいですか?俺たちはラウドロックバンドとしてのプライドをぶつけに来てるんだ!喰らえ!」と叫んだ赤飯。「さくらんぼ」がスタートするや否や、オメっ子たちはオリジナルグッズ「非常灯」を点灯させて興奮を露わにしていた。


濃密だったリハーサルの余韻を噛み締めつつ、深夜放送風音声『オールナイト転換』を聴きながら過ごしている内に迎えた開演時間。

SEとオープニングムービーが流れる中、ひとりずつ登場したメンバーたちを大きな拍手が出迎えた。

そして、「ザ・レジスタンス」がスタートした瞬間、拳を突き上げるオメっ子たちの感無量の想いが、熱い波動となってステージへと押し寄せるのを感じた。メンバーたちも素敵なエネルギーを噛み締めていたに違いない。

続いて、2曲目「日出ズル場所」。爆音、重低音を全身で感じる悦びを、本当に久しぶりに味わった気がする……。

朝焼けのように爽やかで雄々しい生命力に溢れていたサウンドが、悶々とした想いや災厄を打ち砕いているように感じられた。


昨年リリースされたアルバム『オメでたい頭でなにより2』で存在感を放っていた「哀紫電一閃」と「God luck -運神-」をついに生で体感できたのは、本当に嬉しいことだった。

そして、「日本人の『頑張れ』って『上手くいくといいですね』っていう祈りの言葉やと勝手に解釈してるんですよ。そんな気持ちで作った曲なんですよね。肩の力だるだるのつもりで聴いてもらったらいいかなと。今年1年、オメでたい頭でなにより、特に俺。肩の力だるだるでやっていこうかなと思ってます。これからもライブをするために肩の力を敢えてだるだるにして、その先にまたライブで会えるようにいろんなことやっていこうと思ってます」という言葉を添えつつ赤飯が歌い始めた「頑張っていきまっしょい」も感動的だった。

強力なナンバーの数々を受け止めながら、オメっ子たちも胸を震わせていたに違いない。

 

メンバー全員がサビで楽器を置いて踊りだしてしまう「推しごとメモリアル」によっていきなりキラキラしたムードに包まれたZepp Tokyo

「はーい!銭湯とサウナがだーい好き!サウナみたいにあつ〜〜〜い声援をお願いします。ミトちゃんことミト充です!」(ミト充)

「ラ王、あまおう、大魔王! クールで、ちょっぴり小悪魔なオメでたのベース担当のmaoでーす!」(mao

「笑顔にこにこ!元気もりもり!たこ焼きめっちゃ好きやねんっ!大阪魂炸裂の34歳!(拳で)ぽにきんぐだむでーす!」(ぽにきんぐだむ)

「クスリも葉っぱもやってません!でもあなたと2人でガンギマライブ!あなたのライブパートナー。会員番号19番。肉包丁 小豆です!」(赤飯)

「立てばどぶ川、座ればどぶ川、歩く姿は四十肩、北の大地が産んだスワンプマン。ロシアのスペースデブリこと324です!」(324

――5人による女性アイドル風ぶりっ子自己紹介の後に届けられた新曲「推しどこメモリアル」は、ライブ中盤の山場だった。

鍵盤を弾きながら赤飯が歌い始めて、しっとりとしたムードを醸し出したと思ったら、懐かしいアイドルソング風味へと唐突に変化。

メンバー全員がローラースケートで滑りながら踊り、個性豊かな歌声を響かせる様は、とにかくインパクトが絶大であった。

「非常灯」の5色の光をきらめかせながらオメっ子たちが大喜びしていたフロアは、まるでアイドルのコンサートのようなキラキラした様相を呈していた。


インストナンバー「今いくね」を経て、「踊る世間もええじゃないか」を皮切りに突入した後半戦。

《ダルマさんは転ばないっ》と歌った瞬間、演奏と観客の動きを止めるのが恒例となっている「ダルマさんは転ばないっ」は、爆笑ボタンの笑い声をピタリと止めたり、フロア内で笑い声のウェイブを巻き起こしたりする新スタイルの遊びが導入されていた。

そして、マスク着用&ソーシャルディスタンスを保ちつつも、全裸になったかのような無上の解放感を味わうことができた「スーパー銭湯~オメの湯~」の後、本編を締めくくったのは「オメでたい頭でなにより」。

曲の途中で赤飯から届けられた「離れててもきみらのどっかにあるであろう爆笑ボタンのスイッチをずっと探し続けようと思います。その結果、またこうやって思いっきり一緒に声出して叫べる日が来たらいいよね?お前らの爆笑スイッチのボタン、甘々に設定しておいて。押し続けるから!」というメッセージがとても印象的だった。その言葉を受け止めた瞬間、フロアの全面で美しく揺らめいたオメっ子たちのダブルピース。

再会を約束する気持ちがステージに向かって届けられているのを、まざまざと感じた。


「俺たちとあなたたちのこの場所は不要不急なんかじゃない。そう確信しました。この場所を守り続けるから、またいつでも帰ってきてください!」というぽにきんぐだむの言葉が温かい拍手を浴びてからスタートしたアンコール。

最初に「ピーマン」が披露された後、「俺たちが今日、みんなに一番伝えたかったメッセージをこの曲に込めて!」という言葉を赤飯が添えた「金太の大冒険」(つボイノリオの名曲のカバー)は、やはり特大級の衝撃だった。

回転しながら黄金色の光を放った2個のミラーボール。意味深長なふたつの球体の真下でエレガントに美声を響かせた赤飯。背後で流れるアニメーションと、拡大解釈を誘う歌詞がシンクロする様を見守っていると、様々な妖しい空想が広がらざるを得なかったのは何故なのだろう?

そして、この曲がラストを華麗に飾ったのかと思いきや、続いて披露されたのは「えんがちょ!」。

ヘッドバンギングを激しく誘いつつも、厳しい状況の中で奮闘しているオメっ子たちへのエール、災厄を払う祈りと共に響き渡っているのを感じた。


こうして終演を迎えた『Zeppワンマン~笑うしかできない全席デリケートゾーンライブ』東京公演。

粋なアイディアの数々、確かなスキルに裏打ちされた歌と演奏、無限の遊び心が、全編できらめいていた。

観客が無我夢中で歓声を上げる従来のような形での公演が再開できるまでには、まだしばらく時間がかかるのだろう。

しかし、楽しい場所が世の中から失われていないことが全力で証明されていたこのライブは、大きな希望を我々に与えてくれた。



<セットリスト>

オメでたい頭でなにより

Zeppワンマン 〜笑うしかできない全席デリケートゾーンライブ〜

2021.01.30Zepp Tokyo

 

01.  ザ・レジスタンス

02.  日出ズル場所

03.  鯛獲る

04.  哀紫電一閃

05.  God luck -運神-

06.  頑張っていきまっしょい

07.  推しごとメモリアル

08.  推しどこメモリアル

09.  今いくね

10.  踊る世間もええじゃないか

11.  ダルマさんは転ばないっ

12.  スーパー銭湯~オメの湯~

13.  オメでたい頭でなにより

ENCORE

EN01. ピーマン

EN02. 金太の大冒険

EN03. えんがちょ!



文:田中大