%

NEWS 2022.09.03

8/29 結成6周年ライブオフィシャルライブレポート

{ information.getTitle() }}

829日に結成6周年を迎えたオメでたい頭でなにより。記念日に行われたライブの会場は東京・Zepp DiverCity。彼らのワンマンライブは本編スタート前にスペシャルなお楽しみがあるのをご存知だろうか? 先行予約限定で販売される“オメコンボ・チケット”の内の1つ、“オメコンボ・トリプル”を購入した観客のために用意された特典は、今回の公演ではオリジナル限定Tシャツ+新曲検証会だった。まずはVo赤飯が自ら作成したパワーポイントをスクリーンに映したりもしつつ進められた新曲検証会の模様からレポートするとしよう。


新曲検証会とは、リリース前の新曲をいち早くオメっ子(オメでたファンの呼称)に紹介する会のこと。以前から時々行われてきたが、開催されるのは約4年ぶりだったらしい。今回は928日にリリースされる3rdアルバム『オメでたい頭でなにより3』の収録曲の内、「ダンシングオールナイトレディ」と「超クソデカマックスビッグ主語」の検証が行われた。最初に取り上げられたのは、824日から配信がスタートした「ダンシングオールナイトレディ」。この曲は「アセムヒEX」をイメージしたWEBアニメ『怪盗ヌルパン』のOPテーマとして書き下ろされた「完全無比Lady」が原型となっている。思いの外出来が良かったのでフルコーラスを作ることになり、完成したのが「ダンシングオールナイトレディ」なのだという。ジャケットのイラストを見てジョン・トラボルタ主演の映画『サタデー・ナイト・フィーバー』を思い浮かべる人がいるかもしれないが、実は奥田民生が1995年にリリースしたアルバム『30』のオマージュである旨などが語られた後、振り付けのレクチャーが行われた。324mao、ミト充の演奏、赤飯とぽにきんぐだむによる見本に合わせて踊り、みるみる内に上達していったオメっ子たち。サビの歌唱法がエアロスミスのスティーヴン・タイラーを意識していることも含めて、この曲の熱量はものすごい。今後、ライブで素晴らしい風景を作っていくことを予感させられた。


続いて検証が行われたのは配信もまだ行われておらず、初公開となった「超クソデカマックスビッグ主語」。赤飯曰く「ものすごい情報量。Aメロを覚えるだけで一苦労」なのだというこの曲の作詞作曲を手掛けたのは324SNSで呟かれる言葉に対して感じる違和感を描いたこの曲を披露する際、赤飯は手元のパソコンを操作しつつ歌詞を表示するVJスタイルで歌った。息を吸いながら声を歪ませる歌唱法を盛り込んだ曲は久々らしいが、アグレッシブな要素が満載の爆音を体感したオメっ子たちは、大喜びしていた。


BGM代わりに流れるのが恒例となっているラジオ番組風音声『オールナイト転換』を楽しんでいる内に開演が迫ってきた。オメでたと同じくポニーキャニオン所属、メジャーデビューのタイミングがほぼ同じのOfficial髭男dismPretender」が『オールナイト転換』を締め括るのが最近のお約束なのだが……流れてきたのはフー・ファイターズの「The Pretender」。さりげないひとひねりを楽しんだ後、壮大なオーケストラアレンジが施された「ザ・レジスタンス」のインストゥルメンタルが鳴り響き、ステージに現れた赤飯(Vo)、ぽにきんぐだむ(Vo)、324Gt)、maoBa)、ミト充(Dr)。ぽにきんぐだむの担当パートを見て、「あれ? ぽにきんぐだむはギターを弾くんじゃないの?」と気づいた人は鋭い。右手中指・薬指の骨折で全治2ヶ月と診断された彼は、今回のライブでボーカルに専念する旨が、実は数日前に発表されていたのだ。不測の事態をプラスに転換する意欲に溢れていたメンバーたちは、普段とは少し異なる編成で全力のパフォーマンスを届けてくれた。




オープニングを飾ったのは「ザ・レジスタンス」。赤飯が歌い始めると、一斉に掲げられたオメっ子たちの拳。「今日は今日しか作れない最高の景色にしていこうぜ! 行けるか?」とぽにきんぐだむが煽り、サウンドが高鳴っていった。レーザービームが飛び交い、猛烈なエネルギーで満たされたZepp DiverCity。この曲が完成したのはコロナの影響が生じる前だが、この2年くらいの日々で新たな想いが託されるようになった気がする。ライブの現場に一定の制約が必要だとしても、“音楽を楽しみたい!”という気持ちを抑える必要はない。ライブを全く楽しめなかった時期に対して反逆の意志を明確に示し、“最幸”の場所を作り上げる宣言として、この曲はとても力強く迫ってきた。




ステージの中央から客席に向かって伸びた花道の先端部分にまで移動して歌い、手にしたタオルを掲げた赤飯とぽにきんぐだむ。オメっ子たちが振り回したタオルが、元気よく飛び跳ねる大量の海老のような風景を作り上げていた「海老振り屋」は壮観だった。続いて、「日頃の鬱憤をここに置いていけ!」という赤飯の言葉通り、強烈なサウンドがオメっ子たちのモヤモヤした感情を粉砕しているのを感じた「えんがちょ!」も披露されてから迎えた小休止。コンセプチュアルではない通常スタイルによるワンマンライブは久しぶりだと語り合っていた赤飯とぽにきんぐだむであったが、ふと気がつくと赤飯のモノマネが始まっていた。桑田佳祐、井上陽水、矢沢永吉、PENICILLIN、北朝鮮の国営放送……までは正統派のモノマネだったが、雨の日の中央線(連結部分が軋む音)、新幹線のトイレも声帯模写で表現されてびっくり! しかし、「俺も1個覚えた」とぽにきんぐだむが言い、「血ぃ吸うたろか?」と間寛平のモノマネを披露した瞬間、水を打ったように静まり返った場内……。「暴力は好きじゃないけど、これしか処理の方法を思いつかなくて」と、赤飯がハリセンでツッコミを入れたりもしつつ、テンポ良く展開したMCタイムであった。




8月に誕生日を迎えた人をお祝いしつつ、結成6周年を迎えた自分たち自身も祝福していた「VIVA!ハピバ」。激しい手拍子を巻き起こした「言葉のあやや」。maoのベースのスラップ、324のギターソロ、ミト充の骨太なドラムプレイが冴えわたっていた「四畳半フォークリフト」の後、一旦バックステージに戻ったメンバーたち。するとスクリーンで『オメでたい陸2022』というタイトルの映像が流れ始めた。ローラースケートの練習に打ち込みつつ、「あなたにとって滑り続けるとは」というような質問に答えるメンバーたち。ドキュメンタリー番組風のトーンで仕上げられているので、真剣な面持ちの5人が妙な面白さを誘う。そんな映像を経て、鳴り響いたキラキラしたイントロ。客席内では色とりどりのサイリウムの光が点灯し、「推しどこメモリアル」がスタートした。赤飯がキーボードを弾きながらしっとりとしたメロディを歌い上げた後、曲調は元気いっぱいのテイストに突然変化。5人がローラースケートで走り回りながら歌う姿は、まるで80年代のアイドルグループのよう。歌の一部が口パクなところも含めて、偉大な先人たちへのリスペクトを感じるパフォーマンスであった。続いて披露されたのは「推しごとメモリアル」。赤飯の女性声、演奏していた楽器を脇に置いて全員で踊るサビなど、この曲も斬新な見どころが満載だった。ギターソロの部分で飛び出したのは、花道まで活用したパター​ソロ(ゴルフ)​……。

ぽにきんぐだむの見えざるハンドパワーが発動し、転がってきたボールに吸い寄せられるかのように動き始めたホール。接待ゴルフにしか見えないミラクルショットでカップインさせた324を、オメっ子たちは緑色のサイリウムで祝福していた。




曲をひたすら聴いてもらうことに比重を置いたライブにするつもりだったのに、意外と細かなネタが満載なのにふと気づいて大笑いしていたメンバーたち。「すごく普通に真面目に曲やってこれなんよ? 理解の範疇を超えてる。例年の俺らのライブといえば大喜利かコント。今日は超真面目」と赤飯が言っていたが、オメでたのライブが唯一無二のスタイルを確立していることを再認識させられた。そして、928日にリリースされる3rdアルバム『オメでたい頭でなにより3』、102日の 松阪MAXA公演を皮切りに始まる『全国ワンマンツアー〜今 いくね くるね 3〜』についてもMCで語った後に披露された新曲「ダンシングオールナイトレディ」。完璧に振り付けを踊っている人を見て驚いたお客さんもいたかもしれないが、実は先述の通り、開演前の新曲検証会でレッスンが行われていたのだ。この曲の途中で黒いロングヘアの女性風ダンサーが突然登場。羽織っていた上着を脱いで姿を現したのがマッチョ29でボディメイクトレーナーの植田知成だったので仰天! 鍛え上げられた肉体美を示すマッチョダンスが加わり、「ダンシングオールナイトレディ」は熱く響き渡っていった。




引き続き植田知成のマッチョダンスと共に届けられた「SIX ON THE PACK」は、オメっ子たちも全身を使って踊る健康的な空間が作り上げられていた。その直後、小型の銅鑼とマレットを手にして花道の突端へと向かったミト充を先頭にして行進を始めた赤飯、ぽにきんぐだむ、324mao。スタートしたのは水前寺清子の名曲のカバー「三百六十五歩のマーチ」だった。その場で足踏みをしながら右、左、正面を向くオメっ子たちのムードがとても明るい。モッシュ、ダイブ、ウォールオブデスなどができなくても、身体を使ってライブを楽しむ方法はいくらでも見つけられることが証明されていた。




「このまま新曲2曲続けて喰らえ!」と赤飯が叫び、なだれ込んだ「超クソデカマックスビッグ主語」。この曲に漲っているエネルギーは、やはりものすごかった。押し寄せる爆音に刺激されて、激しいヘッドバンギングを始めたオメっ子たちの反応は自然なものだったのだと思う。オメでたが元々持っている要素の1つである“ラウド”の部分が凝縮されている曲だった。そして、その次に届けられた「HAKUNA MATATA」は、コロナナモレモモ(マキシマム ザ ホルモン2号店)DJであるDANGER×DEERの中の人=KSUKEがアレンジを手掛けている曲。EDM的エッセンスが加わっているサウンドが、客席で巻き起こるダンスのトランス状態を果てしなくエスカレートさせていた。




次に披露する曲がアコースティックギターから始まることに触れた赤飯。普段のライブならばそこはぽにきんぐだむが弾くのだが、彼は骨折の治療中なのでボーカルに専念している。果たしてどうするのか? 「なので今日、僕やります」と言い、アコースティックギターを手にした赤飯。「こんなに大きな会場でギターの弾き語りなんて基本的に絶対にやらないんで手震えてます。生まれたての小鹿のような腕で弾くので」と、かなり緊張している様子だったが、ギターを弾きながら「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント〜」を歌い始めた。オメっ子たちの手拍子が加わったのに続いてオメでたのメンバーたちの演奏も合流。オーガニックなサウンドが広がり、やがてラウドな曲調へと転じていく様がドラマチックだった。




「だんだん熱うなってきたんとちゃうか? まだまだ熱くなれるやつ、手挙げろ! 全身使って騒いでみろ! こんだけ熱かったらまるでお風呂屋さんみたいですね!」と赤飯が叫んでスタートした「スーパー銭湯〜オメの湯〜」は、強烈な一撃だった。オメっ子たちが踊りまくっていた客席は、大浴場の湯船のよう。爆音で命の洗濯ができるスーパー銭湯が作り上げられていた。続いて「あれこれそれどれ」が始まっても、ビリビリと震え続けていたZepp DiverCity。そして、ラストを飾ったのは「オメでたい頭でなにより」だった。「ぶっちゃけたこと言っていい? めちゃくちゃ厳しいぞ! もう戦後みたい。笑い事じゃない。でも、ここからまた建て直してく。ライブ行く習慣がなくなっちゃったやつも多分おると思うし……でも、こうやって来てくれてるやん? まずこれがめちゃくちゃ嬉しいわけ! まだまだ足掻くから、また遊びに来て! これ、弱音じゃないからね。むしろここから反撃の狼煙を上げるっていう、そんなつもりでやってるからよお! 反撃の狼煙はこれで上げようぜ!」という赤飯の言葉に応えて、客席で掲げられた無数のWピースが綺麗だった。ぽにきんぐだむが放った「7年目に向けて絶対に反撃していく!」という言葉と共に演奏が幕切れた時、清々しい余韻が会場内に広がっていた。




「必ず来年もできるようにもがき続けますので。みなさんもそれぞれも苦しいと思いますが、また7周年も集まれることを祈ってます。アルバムを発売して、曲を育てて、最高の景色をまた作りたいと思います。そのアルバムの中からぜひみなさんと作りたい、育てたい曲ができましたので、最後に聴いて帰っていただきたいと思います」(ぽにきんぐだむ)。「手洗い、うがいしろよー!」(赤飯)。「お客さん見てたら、すごいかっこいいなあって思って。すごい勇気を貰いました!」(mao)。3人の言葉が届けられた後、結成6周年ライブは終演を迎えた。そして、会場内に流れ始めた曲のタイトルは「すばらしい時代」。問題は山積みでも、音楽を心から楽しめる時間はささやかな希望へと必ず繋がる――そんなことを新曲を聴きながら感じた。大切な場所を再確認できたライブ、この先に控えているアルバムのリリース、全国ツアーを経て、オメでたは力強く進み続けるはずだ。




文:田中大

写真:Megumi Iritani


2022.8.29(mon) Zepp DiverCity

オメでたい頭でなにより 結成6周年ライブ

01.ザ・レジスタンス

02.海老振り屋

03.えんがちょ!

04.VIVA!ハピバ

05.言葉のあやや

06.四畳半フォークリフト

「オメで大陸2022

07.推しどこメモリアル

08.推しごとメモリアル

09.ダンシングオールナイトレディ

10.SIX ON THE PACK

11.三百六十五歩のマーチ

12.超クソデカマックスビッグ主語

13.HAKUNA MATATA

14.WOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーヴメント〜

15.スーパー銭湯〜オメの湯〜

16.あれこれそれどれ

17.オメでたい頭でなにより

ED.すばらしい時代


◆セットリストプレイリスト

https://lnk.to/omedetai_6th_oneman


◆アーカイブ配信中(9/4迄)

https://eplus.jp/omedeta_st/